ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2014/07/11
箕面で田上惠美子ガラス展2
天善堂の展示室は、民家を改装したものなので、襖や障子を取り外してあるが、元の部屋の構造は残っている。この部屋の窓側に置かれているテーブルの部分が、かつては縁側だったのだろう。その縁側と曇ガラスの続きの間の間にも展示棚がある。
その下の段に飾られているのは瑠璃坏
これが案内の葉書に書かれていた豆皿のことですか?
豆皿にしては大きすぎるので、盃ということにしました
それぞれが微妙な色で、截金の細い線が効いているものや、ほのかに金箔で覆われているもの、浅いもの、碗型のものなどさまざま。奥の小壺状のものはぐい呑み?
上から電灯で照らされているので、やや本来の色とは違うかも。
やや不透明なガラスの裏側に截金や金箔が施されている。
上の段
田上氏が新作のそぞろごとで紹介していた、何とも優美な玉たち。
とりどりのガラスの色と、それぞれの截金の織りなす文様。
珠の内側にも個性があるようで、左側のものなど、青い半透明のガラスに黄色っぽい羽状のゆらぎが見える。
右手前の瑠璃色の玉もええなあ
でも、こういう風に幾つか並んでいるものをぼんやりと眺めているのもええなあ
奥の部屋の窓際のテーブルの上にも、トンボ玉が並んでいた。
蜻蛉羽(あきづは) 薄く透き通って美しいもののたとえ。「蜻蛉羽の袖振る妹を玉くしげ 奥に思ふを見たまへ我が君」万葉集よりとの説明がある。湯原王の歌ですか。
田上氏の個展は、色・かたちへのこだわりと感性の世界だが、言葉にも敏感で、文学者でもあるのだろう。
奥の部屋
中央に大きなテーブル。腰窓のある空間は、アルコーブのようになっている。
その壁側
大きさの違うトンボ玉が、それぞれの玉に合わせた色の紐で、ペンダントにして掛けてある。
その下には蓋付の香油瓶?
茶道で使う振出(ふりだし)とのこと。
一時体調を崩されていた田上氏は、多趣味な方のようだが、遂に茶道も始められたのだろうか?
それぞれアップで写したのに、ピントが合っていたのはこれ一つだけ。
窓側の脚付き台にはこの2点が展示されていた。
奥のものは瑠璃坏?手前にあるのは振出につくったのに自立しないので、割石の台に置いてあるのかなと、テーブルの上に置いてみたら、ちゃんと立ちました(失礼な客)。
※ これらの作品は田上惠美子氏の許可を得て撮影しました。
田上氏の個展は、本日が最終日。期間中アップを目指したが、やっぱり無理だった。
箕面で田上惠美子ガラス展1← →箕面で田上惠美子ガラス展3
関連項目
きのわに八木洋子氏のガラス展を見に行った
きのわでの八木洋子氏の個展2 ムリーニ
きのわでの八木洋子氏の個展3