10月29日から11月6日まで、奈良のギャラリーきのわで田上惠美子氏の蜻蛉玉展という案内が届いた。
この頃は切手のところにもオリジナルの画像を貼れるので、田上氏のハガキはいつも楽しみだ。
今年のものは淡い色のトンボ玉を繋いでブレスレットのようにしてあるのに、取り込んだときの編集の手違いで、濃い色になってしまった。
裏面はタイトルの文字がすきとおるようで、眼を凝らさないとわからなかった。
右の作品はややすりガラスっぽいが、金箔の部分以外に輪郭もなくなっていきそうなほどに、柔らかい質感をガラスで表現されている。内部の気泡もほどよいアクセントだ。それにしてもどう作ったのだろう、芯棒の穴がわからない
中央の作品は、田上氏の「源氏物語」シリーズの若紫の水色版かと思ったが、截金の幅が異なっている。その上このトンボ玉は金箔がガラスに貼り付いているというよりは、ガラスの溝を金箔が埋めているようで、まるで浅い象嵌ではないかと思うほどだ。
左の作品は、一見透明なガラスに立体的に墨流しをしたような印象を受けるが、よく見ると黒いレースガラスを巧みに使ったものらしいことがわかる。しかしながら、わかるのはここまで。どのようにすればこんな形になるのだろう。
田上惠美子氏の蜻蛉玉展は昨日から始まっていて、11月6日まで。今回はどんな「すきとおる」世界が広がっているのだろう。