お知らせ

忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2018/07/13

須佐のホルンフェルス(hornfels)


現在では萩市となっている須佐ホルンフェルスへ。
Google Earthより

191号線から狭い道へ入る。

車を降りるとこの景色。
向こうの岩はホルンフェルスではなく、
手前のこの突き出た箇所だけがホルンフェルスが露出している。

その前に海の幸で腹ごしらえ。

そしていよいよ崖へ。
途中のにも頁岩?の地層が
泥板岩の表情もさまざま
こんな風に突き出ていたりして。
そんな崖が続いて、
水平線が見えてきた頃に、
向こうの海岸がよく見えた。あれはホルンフェルス海岸ではないの?
こんな花発見。
崖の様子が変わってきた。
崖下


この坂を下りていく。
最後はこうなっている。
いろんな厚さの白っぽい層と灰色の層が積み重なり、しかも、それが面によって違っていたりする。
planetscope岩石鉱物詳解図鑑ホルンフェルスの項目で、須佐のホルンフェルスについて、山口県萩市(旧須佐町)の須佐湾奥から北に5キロメートルほど進むと海岸沿いに見られる海食崖には「須佐ホルンフェルス大断崖」と呼ばれる景勝地がある。 この須佐ホルンフェルス大断崖は、2007年に日本の地質百選に選定された。 須佐ホルンフェルス大断崖では灰色と黒色の縞模様が見られ、灰色の部分は石英の多い砂岩、黒色の部分は石英よりも粘土鉱物や有機物を多く含有する泥岩を源岩としたホルンフェルスである。 須佐ホルンフェルスの変成は1400万年前に斑れい岩マグマ貫入の熱によって生じた。白い部分が砂岩起源のホルンフェルス、黒い部分が泥岩起源のホルンフェルスという。
結構隙間やひびがある。
オーバーハングしているところはちょっとこわい。
ひび割れの続きには断崖の続きが。
ヒトの歩いている岩。

何処まで行けるのか
この先は海に沈んでいる。
海から顔を出した岩礁はどんな岩だろう?

層の拡大
白い部分が砂岩起源のホルンフェルス、黒い部分が泥岩起源のホルンフェルスというが。
海蝕の進んだ面
海蝕を受けない層も。

それにしても気になる向こうの海岸。
黒っぽい岩や白っぽい岩が見えるが、島にはなっていない。

戻ってくると西側への遊歩道があったので行ってみることに。
黒っぽい岩越しにホルンフェルスを振り返る。
縦横に高山斑糲岩の貫入が見られ、ここもすごい。
一部に縞模様も。
貫入した箇所がなくなつたようにも見える。
やがては下の岩も風化して壊れていくのだろう。

海岸へと下りていく。
こちらの岩石は丸みがある。

ホルンフェルスの上は須佐高山(こうやま、532.8m)。
その続きと小さな島々。
何故かここの岩は大きな穴があいているのだった。
穴が崩れたところも。

高山山頂にあった説明パネル。
須佐層群が堆積したあと、その中に高温の火成岩体(高山斑れい岩)が貫入しました(中新世中期)。
その熱の影響を受けて、この斑糲岩に接触する部分の須佐層群がホルンフェルス化しました。
高温の火成岩体が貫入すると、まわりの岩石はその熱を受けて再結晶します。火成岩体と接触する部分の変成岩は割ると角ばった破面で割れることから角石の意味としてホルンフェルス(horn fels)といわれます。
今から約1500万年~500万年前にできたと考えられますという。
高山山頂から見下ろした須佐の町と湾。

今年、ブラタモリ「#102 京都・東山」で、花崗岩が貫入してホルンフェルス化した硬い層が大文字山(如意ヶ嶽、標高472m)と比叡山(848m)として残り、その間の花崗岩が風化して間が低くなった。風化した花崗岩は白川砂として庭園に利用されているというような解説があったので、以前に行った須佐ホルンフェルスを思い出し、この機会にまとめることにしました。
須佐では花崗岩ではなく斑糲岩の貫入によってホルンフェルス化したという違いと、須佐層群が白と黒の層になっているという違いはあります。

           萩の笠山←       →畳ヶ淵

参考サイト
planetscope岩石鉱物詳解図鑑ホルンフェルス