今日は臼井福寿堂の干し柿を使った柿静香でお茶をいただいた。お店の人が包みのままお出ししてもかわいいですよと言っていたので、柿の葉の皿にのせてみた。
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柿静香を見ていて、柿の葉形の皿がたくさんあったことを思い出した。暖かい秋だったとはいえ、もう柿の木には上のような病葉(わくらば)も、まして下のような青々とした葉も残っていない。蔕が写るようにちょっと斜めに置いて見た。
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干し柿を使ったお菓子というとpecoさんの「和菓子手帖」に広島にある共楽堂の柿中柚香が紹介されていた。
あんぽ柿の中に柚子風味の白餡をつめこんだなんとも美味な一品。
その名も優雅に「柿中柚香(かきなかゆうか)」です。
あんぽ柿はそれだけでももちろん十分おいしいのですが、こんな風にアレンジするとまた少しグレードアップしたイメージのお茶菓子になるんですね。熟したあまーい干し柿と爽やかな柚子風味の餡が程よい調和です。ということで、中身は白い。
この柿静香は珍しく中が小豆餡だ。こし餡がちょっとざらついた感じがあるのは「餡の中にも干し柿を練り込んでいます」というお店の人の説明通り、外皮の干し柿とまた違った味わいがある。あっさりした甘みなので、1つ食べてしまっても食傷しないが、かなりボリュームのあるお菓子だ。大掃除に精を出して食べるとちょうど良いくらいの大きさかも知れない。
しかし、下のような切り方をしても干し柿を黒文字で切り分けるのは難しい。お店の人が言っていたように、3つくらいに輪切りにして出した方が食べやすい。
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今日は柿尽くしついでに、柿がたくさん描かれた茶碗で抹茶を点てたが、背が高いので、お茶が見えるように見込みを写そうとすると柿の絵が見えず、柿の絵を見せようとするとお茶が見えなくなってしまった。
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この茶碗は牧谿の柿図を彷彿とさせる。柿図(『水墨美術体系3牧谿・玉澗』戸田禎佑著 講談社 1978年)は京都紫野大徳寺の塔頭龍光院が所蔵しており、栗図と対幅をなす。元は巻物だったらしい。学生時代「大東洋美術展」でこの図を見たと記憶している。
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※参考文献
「水墨美術体系3牧谿・玉澗」戸田禎佑著 1978年 講談社