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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2020/11/24

彬県大仏寺 大仏窟の装飾 


彬県大仏寺について『彬縣大佛寺』は、石窟群は貞観2年(628)、唐の李世民の時代に建造が始まったというので、阿弥陀如来は628年以降に彫り出された初唐期の石仏になる。
阿弥陀如来の光背の上には菩提樹が繁り、左右から日月(じつげつ)を持った手が出ている。この日月については面白いことが分かったので、後日まとめます。

光背頂部
三尊が安置されている楼閣が頂点にある。
腰を曲げ、琵琶を奏でる楽人が残っている。舟形光背の外縁には左右対称に飛天が配されていたのだろう。
頭光の縁の上には化仏、外縁には力強いパルメット唐草。その周囲の凹凸のある丸い文様はロゼット文?

舟形光背では、下になるに従って楽人(飛天)の反り方が変わってきた。その内側は火焔あるいは雲。

その内側には化仏の坐像。蓮弁の彩色もよく残っている。


その周囲は細い輪郭線が盛り上がって、雲か大気が勢いよく流れているよう。


左の観音菩薩の光背には化仏も飛天もいない。

雲気文または火焔文の内側には全パルメット羽状唐草文の装飾がある。
それにしても観音菩薩の頭飾の高いこと。その上の化仏は立像で、まるで岩の上に立っているよう。

一方、勢至菩薩の方は
光背に唐草文はない。
三面頭飾、正面の頭飾には坐像の化仏、右耳上の頭飾には饕餮?

残念なのは、阿弥陀如来の躰は後補のため、当初の着衣の文様などがわからないことだ。


                 →彬県大仏寺 盛唐期の特徴

関連項目

参考文献
彬縣大佛寺」 彬縣大佛寺石窟博物館