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忘れへんうちに 旅編では、中央アジア各地、イランの旅に続いて、フランス南西部のオクシタニー地方の旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2018/11/27

コンク、サントフォワ聖堂 軒下飾り(モディヨン)


サントフォワ聖堂では主に北鐘楼、身廊から翼廊の北面と後陣のモディヨン(軒下飾り)を撮影した。右側が南北2つの鐘楼で、左の十字交差部の八角塔は採光のためのもの。
平面図(『中世美の様式下』より)は後陣を右側にしているため、上の写真とは逆方向。

鐘楼は19世紀に再建されたため、この部分は古いものではない。
モディヨンや柱頭は聖堂の残ってる箇所のものを参考にして造られたのだろうが、屋根の角や中央に人頭があるのは、何か図面でも残っていたのだろうか。
その下層の二連窓は残存していた。
2連アーチの間に人頭がある。

側廊と身廊の屋根にはほぼ同じ形のモディヨンが並んでいる。



墓1
屋根や鐘楼のものよりも小さいが、モティーフは縦筋だけのものと、筒または巻物のようなものが3つ束ねられたタイプの2種類。

北翼廊扉口
6つのモディヨンは4・5・6・7の巻物がついたものがあり、間隔も一様ではないが、そんな方が古そう。
側面は蔓草の茎が巻いているようで、渦巻の数だけでなく、厚みなどもちがう。こんな風に側面から見ると円筒ではなく、渦巻にっている方が古いのだろう。

後陣はAが後陣、Bが周歩廊、CからGが小祭室とする。

A後陣、東正面から
巻物だけでなく、犬または舌を出した動物の頭部と前肢が表されたものも
蔓草に挟まれた人物や、モディヨンから抜けだそうとする人物など。側面が渦巻になっているものもあるが、渦巻のないものは後補かな。
髭のある人物は帽子を被り、木槌または金槌を持つ。石工かな?
渦巻ではなく巻物になっているのも後補だろうか。

B周歩廊の屋根は石畳文が水平方向に細い線で仕切られる。
左よりみていくと、巻物系が多いが、その先に人頭が付くものも。
続いて人物や小さな動物も混じる。
人頭に動物の頭部などが多い。
左の方は人頭が目に付く。
二人の頭は大小あるので親子かと思ったが、男女だった。
牛・羊?・馬などの家畜が並ぶ。
馬が多いかな
左は巻物系だが、下の方は板のようで、しかも二重。次は馬が二頭顔を並べ、その次の巻物系は巻物の両側にギザギザの装飾がついている。
馬、手を出したキツネ。渦巻系、犬、不明、牛、球を銜える犬?
見上げると動物たちの違う表情が見えてきたが、やはりわからないものが多い。
A後陣にも人頭がありそう。

小礼拝室も巻物系が多そう。
アンリ・パライル通り(Rue Henri Parayre)から見下ろす。

南側のA後陣、B周歩廊、F小礼拝室などのモディヨンはあまり面白いのがないのは、修復だからかも。
後陣と周歩廊
後陣には後補が多そうだが、人物のモディヨンもある。
周歩廊も同じような位置に人物が登場。

E小礼拝室
古そうな付け柱と柱頭、渦巻系、馬?
別方向より見ると牛?
渦巻が鬣に見えたけど、牛みたい

E小礼拝室とF小礼拝室の間

F小礼拝室
アカンサスの柱頭はよいが、右は装飾がなく後補、左は巻物系、その左上には
B周歩廊の屋根の縁を飾るモディヨンの人物や石畳文の中から現れた天使が見えていた。
周歩廊の軒の石畳文に天使がいくつか彫られているというわけでもないようだ。
下の小礼拝室やその間のモディヨンも後補が並ぶ。
南面の小礼拝室FとGのモディヨンも後補っぽい。

南面の小礼拝室の間には墓が築かれている。

左より墓4
5つの内一つは蔦で見えない。
側面から見なかったのではっきりと分からないが、巻物系と今までに見ないモディヨンも。
内壁には埋葬者の紋章?

墓3
7つのモディヨン
それぞれ趣向を凝らしている
左はネコの目から涙がこぼれているようでもあるし、中央はおそらく高僧の埋葬者の顔、右は人間の手足だけが縦型のモディヨンに付いているよう。
内壁にこんなものが。やっぱり紋章かな。

墓2は写していなかった。

           コンク、サントフォワ聖堂 タンパン

関連項目
コンク、サントフォワ修道院聖堂のステンドグラス
フィジャック、サンソヴール聖堂の柱頭・モディヨン
カオール、サンテティエンヌ司教座聖堂 モディヨン

参考文献
「中世美の様式下 ロマネスク・ゴシック美術編」 オフィス・ド・リーブル編 1991年 連合出版