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忘れへんうちに 旅編に、中央アジア各地の旅に続いて、イランの旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2008/10/20

三徳山投入堂と山西省の懸空寺


『三徳山とその周辺』は、庇の大面取りの角柱や身舎(もや)の丸い柱をそのまま床下に延ばして急斜面に流れる岩上にとどかせ、無造作に打った筋違で互いにつなぎとめた手法は、この建物を岩窟にはり付いたような格好にしており、懸造りの妙を見る思いであるという。建物から下にのびる柱と筋違だけでこの建物は支えられているのだろうか? ところで、投入堂は岩壁の岩陰に作られている。岩が庇のようになっているので、吹き降りでなかったら、雨がかからないかも。
三徳山投入堂参拝登山路の地質見学によると、投入堂の下側は鳥取層群の凝灰岩、上側は三朝層群の安山岩らしい。
投入堂の上に覆かかる安山岩溶岩には、細かい割れ目が目立ちますが、このような割れ方を柱状節理(ちゅうじょうせつり)といい、溶岩が流れた面と重直な方向に発達します。角礫凝灰岩との境界と柱状節理とから、溶岩の流れた方向を目でたどっていきますと、溶岩がゆるい斜面を流れた様子が思い浮かべられるでしょう。投入堂が建っているのは、時代も性質も違う岩石の境界にできた天然の窪みという。 岩壁の窪みに造られた寺と言えば、山西省の懸空寺。創建は北魏時代ということで、投入堂よりも古い。
しかし、現存の建物は、明時代以降のものになっているので、屋根が反り返っている上に、彩色が派手だ。建物を見学すると、もっと色が鮮やかに見えてくる。 懸空寺の方も建物の柱が下までのびていて、こちらは岩の中にまで突き刺さっている。しかし、実際はこのような柱で支えられているのではないということだった。そういえば、通路ではなく建物の下には岩壁が残っているようだし、崖に横の部材を差し込んでいるようでもある。 ひょっとすると投入堂も、石の境界にできた天然の窪みに床材を長くして差し込んでいるのかも。

懸空寺については黒石象嵌の目は懸空寺にも懸空寺は北魏創建だがをどうぞ

※参考文献
『鳥取の自然と歴史-4-三徳山とその周辺』(2005年 鳥取県立博物館)

※参考サイト
岡山大学 地球物質科学研究センターの三徳山投入堂参拝登山路の地質見学