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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2012/03/23

アニ、ティグラン・ホネンツの聖ゲオルギウス教会 壁画1

ティグラン・ホネンツが寄進した聖ゲオルギウス教会は、ヴァン湖に浮かぶアクダマル島の教会よりも壁画がよく残っている。
アクダマル島の教会壁画は 
教会は外観は長方形だが、内部は複雑に区切られている。
1:ドームはアヤソフィアと同じくペンデンティブ、明かり取りの円筒部と続き、その上に架構されている。
ドームには、たぶん右膝にかかる青い衣服がかろうじて残っている。玉座のキリストだろう。
円筒部には2段にわたって前を向いた人物が並んでいる。
4つのペンデンティブにはそれぞれ円内に福音書家。これが誰かまではわからない。
2:後陣の半ドームには青い衣が見えるので、玉座の聖母子が描かれていたのだろう。
その下にはキリスト伝の何かの場面が2つ。
更に下には12名の人物が何かを持って立っている。
付け柱などの文様帯も細かく描かれている。
後陣半ドームの青い衣服には襞が表されている。その両側には玉座の足が輪郭だけ残り、背後の布に文様があったこともわかる。
その下の2場面は、キリストが人々に施しをしているようだ。
3:右壁。この浅い部分を袖廊と呼べるのか、壁龕でもなさそうだ。浅い横断アーチの幅だけ奥行がある。
ここにも余白なく聖人や聖書の場面が表されている。
一番上はキリスト生誕図。生まれたばかりのキリストは布でぐるぐる巻きにされていることが多いが、ここでは右下で産湯に入れられようとしている。
横断アーチの左上には建物が描かれている。場面を区分けする文様帯もよく残っている。
その下左はキリストのエルサレム入城。右も同じ場面の一部なのか、別の場面なのか、よく分からない。
一番下はキミシス、聖母の死とか聖母の眠りとか呼ばれている。これについては後日。
後陣と4:左壁との境目にある複合柱もそれぞれ異なる文様帯が描かれ、横断アーチの下部の隙間には聖人が表されている。
続く