飛鳥資料館の野外展示には古墳もある。それは南西の隅にあって目立たないので、前に来た時は気づかなかった。




中には弓矢などの武具、鉄地金銅張りの鞍金具をはじめとする馬具類、須恵器のセットが納められていた。古墳の大きさや副葬品から、当地を治めていた豪族の墓と考えられるという。6世紀後半というと藤ノ木古墳に近い頃なので、似たような鞍金具かも。



7世紀末から8世紀初めという古墳の終末期だからこそ、美しい壁画が描かれるということも行われるようになっていたのだろうが、玄室がこんなに小さな物だったとは。径約20mといえば八釣マキト5号墳くらいの大きさだ。
大きな石を運ぶのが権力の象徴だった時代が終わり、こぢんまりと造るが、内部は中国思想に基づいた死者が永遠の眠りにつく小宇宙を極彩色で飾るようになったのだろう。
※参考サイト
飛鳥資料館の各ページ