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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2020/09/23

GULIGULIで珪砂組の「石とガラス展」


時間があったので、地図にあった阪急石橋阪大駅を乗り越し、次の池田駅で下車。若い頃に逸翁美術館へ行くために降り立った駅前の面影は見当たらなかった。

現在の池田がどんな街になっているのか、少し探検してみようと思って歩き出したが、曇りがちの日なのに、その時は日差しがきつく、暑かったので、日陰を選って歩いたようなものだった。
池田駅から少し歩いたところで、妙な建物があった。明治の洋風建築のような外観でもなく、重厚感もないのだが、上の方の大きな窓の間にはイオニア式柱頭をもつ円柱が並んでいる。これは裏側らしいので、

176号線側の表を見ると、コリント式の柱頭をのせた立派な円柱が4本、その中央の小さなペディメントの下が入口らしかった。池田泉州銀行、あるいは元池田銀行の建物だった。
和歩~waho~さんの【阪神モダニズム】池田市の近代建築2によると、1952年竣工 なかなか存在感があるドーーーンとした佇まいの銀行建築。 入り口周りに4本柱をあしらった石造り新古典主義かと思いきや、モルタルだそうです。 戦前の様なお高い技術や資材が敬遠された戦後復興時代、カタチだけでもいい物を! と言う造りなのでしょうかという。
大正でもなく、昭和の建物でした。私の方が少し若い😄

国道176号線には各町にあるような店が並び、その奥から阪急宝塚線の高架との間は住宅となっていて、ごく普通の街だった。
176号線は宮津方面に長々と渋滞が続いていて、更に暑かったので、その南側の道路に入ったり、その道が行き止まりになって176号線に戻ったりを繰り返した。

案内の葉書はいつものように忘れてきたので、田上惠美子氏が表現した「街の中を歩いていて突然、森に迷い込んだような不思議な環境」というのはどの辺りだろう、と気をつけながら歩き続ける。
ええ加減歩いて、176号線からふとみると、高い木々の並ぶ一角発見🧐 民家の植え込み以外には緑のない界隈だったので、あれがきっとGULIGULIに違いないと確信。
そして畑の際まで行ってパチリ🤩 そうそう、ここにだけ畑があった。
コンビニのところで右折し、線路の高架に近づくと、確かにここだけ緑でいっぱい。
駐車場の壁面にも色んな植物が植えられており、いろいろ写真を撮りましたが、それは次回。個展は27日までなので、先に進みます。
倉庫かな、四角い中に横の線と縦の線という幾何学形。木造なので周囲の樹木によく馴染む。
その壁には「石とガラス展」のポスター👀 やっぱりここがGULIGULIや。
その建物の南側に、木々に隠れて門と石畳があった。
渦巻と蔓草のある高い門扉。
そして進んで行くと、田上氏の漫ろ事のように、突然森が現れた。
ギャラリーは左の道。小さな石が敷かれた登山道のよう。

そして不揃いな石の壁と大きな木の扉、傘立ての斜めのラインもいい感じ。ガラスに映る庭のごく一部分も人を楽しませる仕掛け?

扉を開けて入ると、いきなり作品が展示されていた。

右手前に展示されているのが、案内の葉書にあった作品たち。どんなに努力しても、ピントが合わなかったので、案内の葉書より。
こんな風に展示されているのかと思ったら、やっぱり無理なようで、輪っかの中に石とガラスが置かれていた。
ガラスだけなら写せました。
こんな風に撮影すると、銀箔(またはプラチナ箔)やいろんな段階の金箔が一つの作品に鏤められていることが分かる。
箔にはキラキラ感はなく、マットで柔らかな風合い。

暗いので反対側の作品群もピントが合いにくかった。
この中でピントがあったのは・・・
石の上にのったコアガラスの瓶の胴部と、
台の石の結晶のところだけ
どのようにつくるのか想像もつかないガラスの粒々が石を覆い始めている。そこにはピントが合わず、大きな結晶に合ってしまった。接写レンズなので、全体にピントが合わないのはしかたがないのだけれど😉
9割ほどしか合っていないので、少し小さめに😅
白い大地に溶岩が流れているよう。
そして透明なガラスと箔を貼り付けたガラス

展示室の中央に置かれた細長いテーブルに並ぶ作品群
右奥のガラスケースは、写そうとするとお客さんが前に立つという不思議なもので、写せたのは、中段のガラスとガラス
下段は石
続いてピアスのコーナー。
黒っぽいガラスに蛇のような金具
琥珀色のガラスのものも。これはピアスではなかった。

テーブルは続いていて、奥の棚はギャラリーの売り物。
右から作品を見ていくと、
拡大




「スプラッシュ」と名付けられた作品群。前回もお目に掛かったが、やっぱり面白い。
その影も。私は「ハリネズミ」と呼ぼう😁
どこにピントが合っているのかわからないが、合っていないところも面白~い😅
何か主張してるみたい🤔
長い触角をたよりに駆使して動くウニとか😉
これが一番ハリネズミっぽいかな🦔

続いて平たい石とガラス
溶岩流の表面が冷えて固まりかけていたのを、内側の熱い溶岩流がそれを割っている😵

石を台にして、極薄のコアガラス盃がのっている。
別の方向から
この台の石、薄い地層の重なりにも見えてダイナミック🧐
こちらの石は水に流されて丸まっている。
同じ種類の石を切断すると、こんな風になっていて、嬉しかったとか。多分内部まで酸化が進んでいたということだったと思う。
田上氏の岩石講座をマンツーマンで聴いていたのに、右から入った言葉はすぐに左から出てしまい、こんな程度しか書けないとは、とほほ😓
この白い石も、自分の役目を見出されて喜んでいるみたい😊

石をガチンと割った面と、ダイヤモンドカッターで切って磨いた面など👀
ただ、石の名称と、堆積岩・火成岩・変成岩など、由来のラベルがあればもっと興味が持てたと思う。

透明なガラスだけのものも、大きさの異なるものが3点。
なんとも思わず見たり、触ったりしていたが、どうやって作るのだろうと、ふと思った。拓氏が加わったことで、惠美子氏の作品は、確かに弾けてきた🤩

ピータンと名付けられたこの作品も曲面あり、平面あり。おかげで撮影が大変でした😅


そして展示室の片隅には、古い家具のようなものに、作品が3点
左から、目玉焼きのようなものと白っぽい石、黒っぽい石。
近寄って上から見ると、色が違っていた。
溶岩が石を丸呑みしそうなこの作品。
しかもこの石は、中国あたりの砂漠の土が固まって岩石となり、それが水の流れでまるまって、その後はるばる千里丘へとやってきたという、田上家のコレクションでは最も古い石だそう。その上成分はほとんど石英ということで、ガラスの原料でもあるそうな。
ということは、珪砂組そのものを表しているのかな😃

つづく壁際はガラスのペンダントのコーナー。
ハリネズミがペンダントに🤗
後日、ハリネズミさんは好評だそうで、注文殺到と聞きました。
ペンダントトップだけあって、ハリは短め😊
こんな風に見ていると、惠美子氏の作品は石の断面に似てきたような・・・
向きを変えることもできるとか(上と下は別の作品です)

2020.9.17. keisa「石とガラス」展のそぞろごとには、
石は、この20年近く、山中や鉱山跡、河原や海岸で自分達で拾い集めたもの。 北は青森から南は鹿児島まで、機会があれば観光地よりも石の産地を探して歩くのが面白い 泥々になりながら山中を徘徊して、石をザックに詰め込んで「こんだけ持って帰りたがるやつは誰や~」とヒーヒー言いつつ下山…… 気が付けばダンボール数十箱になって「どうすんねん…」と思っていたら、やっとちょっと出番がぁ~🌱✨

作り方は、石の形を耐火石膏で作った上に、バーナーで作ったガラスを乗せてキルンで焼いたり、石やガラスを割ったり切ったり穴を開けたり研磨したり・・・
されたそうです。

そして頂いた絵葉書には、田の男前のご子息で、プロのカメラマンでもある田上拓氏(計画計画氏)の素晴らしい写真が😍
左は今回展示されていない作品かと思ったが、案内の葉書の「石とガラス」の別の面ではないかな。
そしてその裏には真っ直ぐな水平線の写真がありました🤩

蛇足ですが、
美術展にいくと、撮影禁止の上に図録もないことがあり、日々失われていく記憶力の私には、どんな作品があったか思い出せなったりする。
そして、田上氏の個展では、大抵の画廊と田上氏の許可を得て、写真を撮らせて頂いているが、やはり写しきれないものや、ピントの合っていないものなどがある。
もし、田上拓氏いや計画計画氏の写真を絵葉書サイズに印刷したものをあれこれ揃えて、一枚単位で売って頂けると、嬉しいなー🤗


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