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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2019/12/17

ポンペイ ウェッティの家


メルクリオ小道(Vicolo di Mercurio)のファウノの家の斜め向かいにあるウェッティの家は修復中だった。

それでも見学することはできた。外壁をぐるりと回り込んで、

A玄関ホール
建物の外から壁画が見えている。

ウェティの家の間取りについて『完全復元2000年前の古代都市ポンペイ』は、玄関ホール、アトリウム、列柱廊とつづくラインを主軸に、計算しつくされた建築要素がシンメトリーに配置されている。こうした設計上の工夫が、光と影のコントラストにいろどられた、奥行き感と広がりのある空間を生み出しているという。
平面図(同書より)
A:玄関ホール B:アトリウム C:雨水だめ D:寝室 E:居間 F:2階への階段 G:馬屋 H:待合室 I:田舎風の小アトリウム J:台所 K:ウェネリウム L:ポルティコ M:庭園 N:トリクリニウム(食堂) O:客間 P:庭

BアトリウムのC雨水だめ越しには、本来見えるはずのM庭園が修復中のため、養生にその復元写真が使われていた。
焼け残った金庫
アトリウムから見える小さな空。

A玄関ホールと南の寝室の間の小間
西壁中層に海の生物が描かれている。
それは南壁に続いている。

D南の寝室

E居間
西壁と南壁
西壁

アトリウムの雨水だめから入口側
アトリウムに北面するI田舎風の小アトリウムとD寝室
I田舎風の小アトリウムの少しくぼんだ壁面にラレス神のララリウム

右のH待合室を通って奥の開口部よりO客間へ

O客間東壁
同書は、列柱廊の北東角にある客間には、神話をえがいた大きなパネルが並び、間の小さな囲いや上部にも、登場人物がえがかれているという。
たくさんの人を入れないようにすると、上部しか写せない。
北壁
ということは、中段の絵が写しにくい。
人のいなくなった隙に写せたものもある。
同書は、北壁にあるその絵は、ダイダロスが工房でパシパエに木製の雌牛をみせているところを表しているという。
南壁
神話の場面
別の壁面左端の「窓の下」では、2羽のハトが食料として置かれている。
小さな画面に船の絵が。
その上には仮面が窓辺に置かれているかのような絵。
同書は、模擬開戦を表しているという。



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関連項目
ポンペイ モザイク円柱のある家
ポンペイ 「貝の中のウェヌス」のある家

参考文献
「完全復元2000年前の古代都市 ポンペイ」 サルバトーレ・チロ・ナッポ 1999年 ニュートンプレス