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忘れへんうちに 旅編に、中央アジア各地の旅に続いて、イランの旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2009/06/09

十輪院の庭にあるのは石仏

 
奈良の十輪院には石造の仏龕のようなものがあることは以前から知っていたが、やっと行く機会に恵まれた。
奈良町の狭い道を行くと南側に広い駐車場がある。その北側にあるはずのお寺の方は目立たない山門なので見逃しそうだった。
『南都十輪院』で今西良男氏は、比較的小規模な四脚門である。南門は本堂と同じ板軒にしているところから、鎌倉時代前期に建てられたと考えられるという。 くぐると目の前にあるのは小さなお堂。仏龕はどこか隅の方にあるのではないかと推測して、右側の庭をふと見ると、小さな池の前に蓮華でも育てているのか、水を張った鉢が並んでいる。こちらの鉢の下には、かつて大きな円柱を支えていたと思われる礎石があった。 仏龕を探して池の周りをいくと、小さな建物に不動明王が安置されていた。
『南都十輪院』で河原由雄氏は、高157㎝、怒りを押さえた表情、まるまるした姿態などに平安風の雅趣が看取され、地蔵石龕の浮彫像と彫技・彩色が相叫うという。
その「地蔵石龕」はどこ? 一つ鍵がかかった小さな箱のようなものがあったが、それだろうか。 石龕は見つけられなかったが、石造物はいろいろあった。
菩薩立像(高200㎝)は合掌形、眼鼻立ちの明快な菩薩像。下半身は多く破壊されているが、もと魚養塚外槨にあったという。
偏袒右肩の菩薩像というのがあるのだろうか。 なかなか良い十三重塔もあった。
復元高359㎝は、三層をなくしているが、建長3年(1253)の般若寺石塔と類似し、初層に四方四仏を刻み、内部に舎利や納入品のための孔をうがつという。
ふーん、般若寺のものと同じ時代に造られたものか。般若寺十三重塔はこちら 十輪院の十三重塔初層の四方仏は、般若寺の線刻のものに比べると、浮彫なので比較的分かり易いのだが、隅に置いてあるので、四方から見ることができなかった。特徴的なのは、体全体を包む光背がほぼ円形であることと、右手を肩に挙げる施無畏印であることだ。
般若寺十三重塔の初層の四方仏はこちら 石龕はどこ?

四方仏などについては慶州博物館の四面石仏は



関連項目
十輪院4 魚養塚
十輪院3 十三重塔は鎌倉時代
十輪院の石仏龕は本堂の奧

※参考文献
「南都十輪院」(十輪院発行)