当麻寺は東大門から入って本堂や金堂がある西へ西へと進んでいくが、門を入るとすぐに、南側に東塔が見えてくる。

『美術ガイド奈良』で町田甲一氏は、講堂その他の堂舎を整えて、東西両塔(天平、3間三重塔、東塔23.21m、西塔25.15m)に及んだらしい。東塔の方は平面逓減率が大きく、第二、第三重を方二間とした安定感のある塔姿をみせ、天平時代の造立を思わせるという。ということは、ちらっと見えている三層目の1つの面に組物(斗栱)が3つあるので、その間が2間ということやね。
東大門へと戻る途中、中之坊の白い塀の向こうから東塔を見ようと歩いていったら境内から出てしまい、残念ながら近づくことができなかった。金堂の南側にまわった時、燈籠だけを見るんやなしに、南に続く通路を進んだら東塔への道がわかったんやね。






太原の永祚寺にある双塔(創建は明代)みたいなもんやね。でも、日本では塔が2基残っていることが少ないからか、双塔という言葉は聞かない。

関連項目
當麻寺展3 當麻曼荼羅の九品来迎図
當麻寺展2 當麻曼荼羅の西方浄土図細部
當麻寺展1 綴織當麻曼荼羅の主尊の顔
当麻寺で中将姫往生練供養会式
※参考文献
「當麻寺」 当麻寺発行
「美術ガイド 奈良」 町田甲一 1979年 美術出版社
「日本の美術77 塔」 石田茂作 1972年 至文堂
※参考ウェブサイト
古都奈良の名刹寺院の紹介、仏教文化財の解説などの垂木のお話、斗栱と蟇股のお話