東京都庭園美術館平面図
⑩第一階段 ⑪二階広間 ⑫若宮寝室 ⑬合の間 ⑭若宮居間 ⑮書庫 ⑯書斎 ⑰殿下居間 ⑱殿下寝室 ⑲第一浴室 ⑳妃殿下寝室 ㉑妃殿下居間 ㉒ベランダ ㉓北側ベランダ ㉔姫宮寝室 ㉕姫宮居間 ㉖第二階段 ㉗ウインターガーデン
10 第一階段
二階への階段を上ろうとして、カーテンのドレープの柔らかさに目を奪われ、
11 二階広間
その背後にはソファがあり、隣の部屋との壁が木の桟で区切られたアールデコっぽい大きなガラスだった。説明パネルは、ソファーが造りつけられていたプライベートスペース。壁面には、自由に模様づけできる「ラフコート」というアメリカ製の壁材を採用。粉末を水に溶き、腕利きの左官職人がハケや布等の道具を使ってひとつひとつ模様をつけました。ラフコート塗りの壁はここの他にも何ヶ所か見られますという。
当時の広間
12 若宮寝室
屋根は平たいが平面は馬蹄形 一点ものの照明
当時の写真
13 合の間
幅は狭くヴォールト天井の部屋。どこからが天井でどこまでが壁ががわからなくなる。
壁も凝っている。
床の寄木細工
壁も凝っている。
15 謎 書庫
Xのカードは、書庫は天井まで続く書棚に囲まれた一室で、本や書類等の保管を目的とした薄暗い空間です。竣工当時の1枚の写真に書棚の様子が写っていますが、どのような蔵書だったかは不明です。
旧朝香宮邸には謎が残る箇所がいくつも存在します。不思議な形をした壁の穴、鍵が失われて開かない扉、何か が置かれていたような床の跡、用途のわからない装置等、記録にも写真にも残らず、いつの時代に起こったことなのか推定が難しいものも多くあります。
実はこの部屋にも開かずの戸棚がありますという。
ROTATING DESK 回転する机
Rのカードは、隅の飾り棚や柱の配置等で、正方形の部屋を円形に見せています。また、ドーム型の白漆喰天井に間接照明を使い、求心的な空間を造っています。
凹凸のある木目、
そしてまた違う木のような
ドアノブは今は触れることはできないが、ただ下に向けるだけで良いのか、何か仕掛けがあるのか、不思議な突端の白い球。
もう一つのドアノブ
この部屋は、アンリ・ラパンが室内装飾を手がけました。
デスク・椅子・電話台・絨毯の家具一式もラパンのデザインで、絨毯の隅にはイニシャルHRのモノグラムが織り込まれていますという。
デスクに目が行って天井を見ていなかった。
凹凸のある木目、
一枚板の木目が良い。特に左側は、二つの流れが集まって、滝となって落ちているみたい。
カードは、デスクは台座のレールが回転する構造で、向きを自由に変えられるようになっていますという。
時間帯によって光が入る方向が異なるので、それに合わせてデスクを動かせた。
17 殿下居間 PRINCE'S SITTING ROOM
INVITED INSIDE A FOUNTAIN 噴水に憩う
Iのカードは、フランスのデザイナー、エドゥアール・ベネディクトゥスが担当した壁のクロスとカーテンのデザインは、噴水を抽象化したものとされています。それに対し、宮内省内匠寮が手がけたラジエーターレジスターの噴水はより具象的なデザインで、比べて見ると面白いです。
噴水は、アール・デコの代表的なモチーフの一つでした。自然の緑を望む南向きの大きな窓に、噴水を携えた空間デザインという点で、この部屋の真下に位置する次室との共通点も見出せますという。
これがエドゥアール・ベネディクトゥスのデザインした壁のクロス。
大理石の暖炉と宮内省内匠寮が手がけたラジエーターカバー。
窓下のラジエーターカバー
エドゥアール・ベネディクトゥスの壁紙を元にして、蔓草などを加えたのだろうか。一つ一つ違うようで、ここにはチューリップのような花があしらわれていてかわゆい。18 殿下寝室
WILD PATTERN 天然の文様
Wのカードは、木材にクスノキが用いられ、特にクスノキの玉杢を装飾として使用した扉は、殿下寝室の特徴と言えます。決して派手ではありませんが、素材を生かして細部にこだわった印象を受けます。
玉杢とはクスノキやケヤキ等に見られる特殊な木目で、木のこぶのような所をスライスすると出ることがある、比較的大きな同心円形の模様のことですという。
奥のドアのことだろうが、入って近づけない。
床の寄木細工は黒い色を入れることでしまって見える。黒檀?
参考にしたもの
東京都庭園美術館のリーフレット
同カード