ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2006/10/30
パルミラのアカンサス
四弁花文、五弁花文、六弁花文でパルミラの花文の写真を探していて、アカンサスの葉をいろいろと見つけた。遺跡にはたくさんの建物の遺構や列柱道路などがあるのだが、以下にあげた写真はいずれもがベール神殿のものである。後32年に奉献されたベール神殿は聖域が広大で、至聖所も円柱も高かった。
コリント式柱頭は高い円柱の上に載っているのだが、葉が透彫になっていて、切れ込んだ葉の隙間から遠くからでも青空が見えるくらい大きく、みごとなものだ。
至聖所の内壁にたてかけてあったアカンサスの浮彫の石板。おそらく天井の装飾板だろうと思われる。アカンサスの葉があるものは雪の結晶のように開き、あるものはカザグルマが回転するように捻れている。
中庭から至聖所に入る門の両側に施された装飾の一部。左よりギンバイカ、葡萄唐草そしてアカンサス唐草だ。アカンサスの葉だけのものや蕾がついたものなどを蔓がぐるりと取り囲み、その蔓の元近くにはアカンサスの葉が半分表されている。半アカンサスの葉である。
そして至聖所内の主室の脇にある小龕の上部にある屋根形の装飾には、両側からアカンサス唐草かと思われる唐草が伸びてき、三角屋根の下にもアカンサスの葉が見えているように思う。
しかし、このようにアカンサスを用いた装飾はたくさんあるが、アカンサスとはいったいどのような植物なのだろうか。