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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2018/01/19

アルダビールのシェイフ・サフィー・ユッディーン廟 モザイクタイル


ユネスコの世界遺産の記事によると、イスラーム神秘主義スフィーの隠遁所として、16世紀初めから18世紀末に、イランの伝統的なイスラーム建築様式を用いて建設された。という。
A:シェイフ・サフィー・ユッディーン廟 B:シャー・イスマイール1世廟 C:ムヒイー・アルドン・モハンマド廟 D:シャフニシン(アルコーヴの並ぶ部屋) E:アル・フファズの家(カンディル・ハナ) F:チニ・ハナ(ハネガー) G:ジャンナト・サラ H:サハトまたはサフン(境内) I:シャー・アッバース門 J:中庭 K:新チッラ・ハナ L:ハディースの家(アル・ムタワリの家) Q:シャヒドガー(墓地) R:マカベー(墓地)の中庭 S:シャー・イスマイール1世の母の廟 T:庭園の南側の部屋群 

D:シャフニシンとE:カンディル・ハナの外壁と円筒形のA:シェイフ・サフィー・ユッディーン廟
これが最も古く、16世紀初ということになるのかな。
タブリーズのマスジェデ・キャブード(ブルーモスク)のタイル装飾から50年ほど後のもので、イスファハーンの王の広場にあるマスジェデ・シェィフ・ロトフォッラーマスジェデ・イマームよりも100年ほど前のものになる。
軒下は二段のムカルナスがモザイクタイルで植物文様の装飾。その下段の渦巻く蔓草とインスクリプションのフリーズもモザイクタイル。
マスジェデ・シェィフ・ロトフォッラーの入口イーワーンのムカルナスの文様と同じ系統だ。
入口の縦長のピーシュタークもモザイクタイルで覆われている。傘型のイーワーンの下部左右にだけムカルナスがある。
側壁
上に伸びる花と葉の蔓草文様。それぞれの細部もみごとに小タイル片を嵌め込んでいる。
緑と白の多い壁面
小さな円形や、花びらのギザギザなどの刻みもみごと
緑のタイルといってもその色は様々
入口上のピーシュタークも蔓草文様があるが、さほど目立たない。
スパンドレルには大きな緑の円文が一対あるのが印象的。
その上のムカルナス
植物文を引き延ばしてデフォルメした文様が目立つ。
左脇の小壁龕のムカルナス
その下の4面は植物文様だが、タイルの色が鮮やか。後世の修復ではないのかな。
外側にはおそらく大理石の付け柱。
入口をくぐった上の尖頭天井にぱ蔓草とインスクリプションの組み合わせ
続く前室のドーム
ここも植物の葉や蔓をを用いながら、新たな文様のスタイルを展開している。

シェイフ・サフィー・ユッディーン廟は、円筒形にドームが架かっている。
空色タイルで「アッラー」だけのカリグラフィーが一面を埋め尽くしている。
「アッラー」が上下左右に回転した4つ一組で十字十字ができ、それを等間隔に配置している。
そんな中に円形のモザイクタイルによる装飾が嵌め込まれているが、これもアッラー?
ドームも入れ子の菱形のバンナーイだが、
ドラムの蔓草とインスクリプションはモザイクタイル。
外側のファサードはこちら
イーワーン上部のムカルナスもモザイクタイル
透かし窓の辺りは古い感じはしない。下のインスクリプションも修復されたものだろう。
外側の装飾帯には素焼きタイルで五角形・6点星・正方形の区画を設け、内側に空色タイルの輪郭線、その中に白と紺色タイルでそれぞれの形を構成している。
こちらは修復されたモザイクタイル

C:ムヒイー・アルドン・モハンマド廟
正方形にドームを載せている。その移行部が三角形を組み合わせたような壁面にしている。
そして、素焼きタイルと空色タイルで幾何学文様をつくっている。
剥落してしまったが、白色のタイルも使われていたようだ。

アッバース1世が建立したG:ジャンナト・サラ
スパンドレルもモザイクタイル。空色と柿色の蔓が二重に渦巻いている。
右のイーワーン
ドームは放射状に文様が広がるモザイクタイル
頂部
黒か紫色のタイルも使われているようだ。
その下部
隅のムカルナスの頂点にも傘型の折り目が入っている。
正面の尖頭アーチ形のタイル面
細かなモザイクタイル。白いタイルと剥落した部分を白の漆喰で埋めた修復とがある。

I:シャー・アッバース門に続く側壁にもモザイクタイル
白の菱形の区画に柿色と空色の蔓が入り込んで、新しい文様ができたみたい
しかし、こちらの方は従来の空色と柿色の蔓が二重に渦巻く文様
その浅いイーワーンには、素焼きタイルと色タイルによるモザイク
拡大このようなモザイクは、マスジェデ・シェィフ・ロトフォッラーの礼拝室四隅の壁面にも見られるものだ。

サファヴィー朝盛期のモザイクタイルをアルダビールでも見ることができた。

   →シェイフ・サフィー・ユッディーン廟 中国磁器のコレクション

関連項目
マスジェデ・キャブードのタイル装飾
イスファハーン、マスジェデ・イマームのタイル
マスジェデ・シェイフ・ロトフォッラーのタイル