ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2018/04/17
山桜が散る頃
近くの里山は山桜が多く、まだ落葉樹の葉が出ない頃に満開を迎える。
しばらくすると、残りの木々が芽吹いてくる。その新芽の色が黄緑だったり、赤いものだったりと、樹木の種類によって様々で、里山は一番華やいで、にぎわいのある時期となる。それが私が春爛漫を感じる景色である。
ところが、そんな里山を眺めるのはいつも運転している時のため、それを写すことができなくて残念に思う。今年こそはとカメラを準備していたが、やはり果たせなかった。
知り合いの家に背の高い山桜の木がある。その木は30年程前に、以前に住んでいた家の樋に発芽したものだそうで、それが今では家の中にいると咲いているに気付かないくらい高く育ってしまったのだそうだ。気付くのは花びらが風で舞い落ちる頃なのだとか。
今年も例年に漏れず、散り始めて気がついらしいが、
庭に花びらではなく花が落ちていたので、テーブルに置かれていた盃に入れてみた。
サクラが花びらではなく、こんなふうに花がそのまま落ちるのは珍しい。
東京のどこかの桜の名所では、ソメイヨシノの花が落とされる被害が近年目立つようになったという。くちばしが細長い小鳥が花の中にくちばしを差し込んで蜜を吸うのを見て、甘い蜜があることを知った雀が犯人だった。雀はくちばしが短く花の中に入れられないので、外から蜜のある場所をついばみ、花を落としてしまうのだとか。
でもこれは茎がちぎれて落ちたものだ。強風で茎ごと散ることもあるのだろうか。
床の間にはイカリソウが白い花入に。
これで4枚の花弁の花
キバナイカリソウの花が咲かなくなってしまったと聞いて庭?へ。
葉は立派なのに・・・
しゃがみこんで花を発見。これ以上かがめないので、イカリらしい花の形は撮影できなかったが、花が咲いていたことは確認できた。
日陰を好むホウチャクソウはたくさん咲いていた。
シラユキゲシもちらほらと。
この種類には、いい塩梅の日陰かも。
やっとピントが合った。
ちょっといじけたヒトリシズカ。
日陰過ぎると不満がたまっているのかも・・・
そしてスミレ。
山の斜面のイノシシがタケノコを食べるために掘った穴だらけのところには、赤紫のスミレが咲くが、やはりスミレは紫のものが好き。
上を見上げるとムシカリが驚くほどたくさん花を付けていた。
花も良いが、葉が出る時は、まるで枯れたような感じなのも面白い。
垣根には背の高いバイモが咲いていた。
斜面に出ているバイモは今年は花を付けていないという。山の木々で光が遮られて咲かなくなってしまったらしい。
日陰で咲く花も、あまりにも日が当たらないとダメらしい。
で、私の目当てはタケノコ。
毎年掘りにきているが、イノシシに先を越されている。今年もイノシシの掘った穴があったが、これは小さなタケノコだったみたい。
その近くに大きなタケノコが2つ並んでいた。
今年の春は雨が少ないので、まだ出ていないだろうと予想していたが、こんなに立派なタケノコが出ているとは。
この山はタケノコを採るために、土を盛ったりはしていない、ただの裏山なので、石だらけである。この2本のタケノコの周りも石だらけ。根っこを好むイノシシは、土なら深く掘るが、石の間から顔を出したタケノコは敬遠したのだろう。
シーズン初めで鍬を使うコツが蘇らないので、石を取り除きながら悪戦苦闘。
そして収穫。
地盤が固いため、表面で芽を出すここのタケノコは、見た目よりは柔らかい。
では何故根まで掘って採るのかというと、竹かタケノコかというほど硬いタケノコが好みだから。
ごりごり美味しく戴きました。残りは天ぷらに。亭主は柔らかくなったと喜んでいましたが。
おまけはピンボケ気味ですが、ナナフシの子供。
妙な虫が鹿除けの網の上を動いているなと見つめると、珍しいナナフシだった。
そしてこの記事を作成した時にはすでに山桜の花は終わり、新緑の山はふわふわと膨らんでいる。
→彼岸花の前に咲くキツネノカミソリ