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忘れへんうちに 旅編に、中央アジア各地の旅に続いて、イランの旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2017/07/07

ペルセポリス 柱頭彫刻



ペルセポリスでは最初に入口大階段で高い基壇に登る。その大階段は左右2つ付いている。その登り口に2つの浮彫された巨大な石造物が置かれていた。
12枚の花弁のロゼット文を渦巻の中心に配している。花がなければイオニア式柱頭を十字に組み合わせたものにも見える。

大階段を登ると最初の建造物万国の門には、本来は見えないはずの高い円柱が3本露出している。
崩れ落ちたものを復元しているので、それぞれに欠けた箇所などがあり、本来の形はわからないが、。アパダーナから見ると、右の1本が高いところまで残っている。
先ほどのものは、この手前の円柱に当たる。
円柱には、まず蓮華座でいうと受花と返花のようなものがあり、その上に、大階段下に置かれていたロゼット文のある十字形渦巻がのる。しかも十字形渦巻は2段に積まれ、少し上にもう2段の十字形渦巻、更に上に踞った動物の肢が見える。
それを別の方向から見ると・・・双頭の牡牛形柱頭?かな
万国の門の想像復元図(『Persepolis Recreated』より)では、柱礎や柱頭が部分的に金色になっている。金泥ではあまり輝きは得られないだろう。金箔を貼り付けたのだろうか。
牡牛の頭部と前肢を両側に表し、凹みを付けた柱頭に、短い肘木を組み入れ、その上に立派な梁を載せている。なんとなく斗と肘木を組み合わる斗栱を思わせる。石材を多用していても、天井や屋根が木材だったために、アレクサンドロスに火を放たれて焼失してしまったという。

双頭の牡牛形柱頭はアパダーナの北階段横に置かれていた。
『Persepolis Recreated』の想像復元図ではこうなっている。
顔はもっと長いのかと想っていた。

アパダーナの東から南面には柱頭は残っていなかったが、見学を終えて自由時間が少なくなり、焦りながらアパダーナの東階段から東柱廊玄関へと階段を登ると、双頭のライオンの柱頭を見つけた。ガラスに反射して見難いが、鼻や口周りの皺まで表現されている。角の先は別材を継いでいたのが外れている。それに側面が捨てられた鷲グリフィンのように平たい。
『Persepolis Recreated』の想像復元図では、曲がった角はもう少し長いが、胴部は牡牛のように丁寧には表現されておらず、平たいままだ。上のライオンをそのまま復元したからかも知れないが。

ライオンの柱頭を近くから見てみようと思ったにもかかわらず、この景色が目に飛び込んできて、それを忘れてしまった。
今までとは違う台座は何をモティーフにしたものだろう。
ここにも口を開いたライオンの柱頭が。
鷲グリフィン(ホーマ)の柱頭のようにも見えるが・・・側面はやっぱり平たい。
ここにもライオンの頭部が。歯だけでなく、舌も彫り出されている。
これもライオンだ。
これも。
そしてこれも。背中の肘木を通す凹みも残っている。
ここにも。アパダーナの東柱廊玄関の柱頭だけは確かに双頭のライオンだった。

北階段付近にあったのは牡牛。それは側面が平たくないから。



ペルシア風ラマッス← →アパダーナ東階段の各国使節団


関連項目
百柱の間扉口側壁浮彫
アパダーナの階段中央パネル


※参考文献
「Persepolis Recreated」 Farzin Rezaeian 2004年 Sunrise Visual Innovations
SD選書169「ペルシア建築」 A.U.ポープ 石井昭訳 1981年 鹿島出版会
「竹中大工道具館 常設展示図録」 2014年 公益財団法人 竹中大工道具館