お知らせ

忘れへんうちに 旅編に、中央アジア各地の旅に続いて、イランの旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2016/04/01

マルグシュ遺跡の出土物4 モザイクの聖櫃


トルクメニスタンのマリという小さな街に博物館があり、そこにはマルグシュ遺跡で出土したものが多く収蔵され、展示されている。

土器類や青銅器類に混じって、思いがけないものに出会った。それはモザイクによる装飾が施された容器だった。

聖櫃 石 前3千年紀末-前2千年紀初
説明には、モザイクによる十字形の組み合わせで四面が装飾された聖櫃とある。
それが復元されていて、中に入った壺などから、ある程度大きさが推定できるが、聖櫃の元の材質を推し測ることはできない。石膏のようなものが固まるまでに部品を埋めていったのか、木の板に象嵌のように嵌め込んでいったのか。
十字というよりは、2種類の四弁花文のよう。3つのU字形で山のような形や、小さな正方形に切った石を三角形に並べた段も入り込む。
短面を見ると、斧を4つ組み合わせ十字形または四弁花文としたものは、四方を小さな切石で構成した三角形で囲まれているのがよくわかる。これで文様の1単位かな。
そういう風に見ると、ハート形が先に付いている四弁花文は、上下逆方向の山形に囲まれている。

別のコーナーにもモザイクらしきものが。
聖櫃 彩色された石・象牙 前3千年紀末-前2千年紀初
先ほどの聖櫃と比べるとかなり小型。
三方がモザイクで装飾された聖櫃という。前に並んでいるのは、文様の間に並べられた部品。
45度回転してはいるが、これも十字形というよりも四弁花文のよう。
花弁の中央のものが象牙みたい。

小さな板 前3千年紀末-前2千年紀初 石
絨毯文様を彩色した種類の異なる石で組み合わせたものという。

扉口 前3千年紀末-前2千年紀初 石
扉口といっても、ほかの作品と比べても大きくはないので、家具などの開き戸だろう。
説明には、彩色された石を組み合わせた装飾とある。最初の聖櫃にもあった山形が、交互に上下逆にして並べてある。

何か不明 前3千年紀末-前2千年紀初 石・プラスター
2羽の架空の鳥をモザイクで表しているという。
頭部の目や顔の皴?、そして頚部は鳥の羽毛の様子を丁寧に線刻している。このような細かい細工ができるのは、ひょっとするとプラスターの板で、他の線刻のないものが石だったのかも。
鳥は左右対称に表されているが、どんな姿を写したのかは想像できない。

このようなモザイク装飾(あるいは象嵌)のある聖櫃や小型家具は、ゴヌール遺跡から出土しとはいえ、この地で作られたものとは限らない。
他から請来された可能性もあるが、他に情報がないので、全くわからない。


   マルグシュ遺跡の出土物3 祭祀用土器が鍑(ふく)の起源?
                              →マルグシュ遺跡の出土物5 女神像

関連項目
マルグシュ遺跡の出土物2 青銅製印章
マルグシュ遺跡の出土物1 青銅製車輪の箍(たが)
マルグシュ遺跡4 王族の墓巡り
マルグシュ遺跡2 王宮