三陵からスタートして三陵渓を登ったが、うかつにも見落としてしまったものがある。
まずは磨崖観音菩薩像。慶州へ行こうの三陵渓磨崖観音像にその画像が記載されている。山を登り始めてすぐのところに石仏座像が現れるが、その左手の崖にすっとそびえ立つように彫られている仏像が磨崖観音像であるということで、私家版ガイドブックにもそのことを記していたにも関わらず、気がつかなかった。
ところが、自分の撮った写真をよく見ると、首のない石仏坐像の向こうに白い岩がある。それが観音像ではないのかと気がついた。しかし、プサンナビの慶州のおすすめコース第4弾~南山登山コースには登る姿も写っていて、4分くらい登ったところにあるらしいので、やっぱり見えていなかったのだ。それにしても説明板が2つ並んでいるのに気づかなかったとは。
この菩薩像は岩の面に刻まれて、岩が自然の光背を形成している陽刻立像である。豊かな顔の表情に三面宝冠をかぶり、冠前に小さい仏像が彫刻され、この仏像が観音菩薩であることが分かる。唇にはいまだ赤味が残っており、蓮の花の形をした台座の上に立って、首飾りをしており、腰下に垂れ下がった裾は両足のは所でUの字形になっているという。慶州へ行こうは新羅の後半の作としている。残念でした。
また、修復中の如来坐像の近くと思われる線刻如来坐像は、慶州へ行こうでは三陵渓線刻磨崖仏は、六尊仏から岩肌を上っていったところにあるという。線刻六尊像の上を通るとは考えつかなかった。プサンナビでは、石仏坐像を過ぎてさらに行くとたどり着けたらしい。
慶州へ行こうは新羅末期の作品とされているが、高麗はじめの可能性もあるようだという。
※参考サイト
慶州へ行こうの三陵渓磨崖観音像・三陵渓線刻磨崖仏・線刻六尊像
プサンナビの慶州のおすすめコース第4弾~南山登山コース