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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2006/06/22

奈良国立博物館2 平常陳列


奈良国立博物館は、私の学生時代、本館と正倉院展などで使われる新館の2つの建物だった。
現在は新館の東隣にもう1つ同じ形の新館ができている。入口は東新館に、出口は西新館にある。2つの建物を使って特別展が開かれるの。本館は常設陳列である。
本館の展示品も、もちろん一級品が並んでいる。舞楽面が数点ある以外は仏像である。小さな建物だが展示品の数は結構多い。これだけでも図録がほしいくらいだ。ここのところほとんど入れ替えがないように思うが、ガンダーラから始まり、中国・朝鮮半島・日本と、これだけ多彩に並べられているのは日本ならではだろう。
日本のものも飛鳥から鎌倉まで、10㎝あるかないかの誕生仏から3.8mある立像まで、種類が豊富である。
その大像は現在解体修理中の唐招提寺金堂の薬師如来立像だ。

写真のように金堂内に安置されていると暗いので見ずらいのだが、本館では明るい照明のもとで、間近に見ることができる。 この像は6年以上本館に展示されていたが、今年7月同寺に戻るらしい。 本館と西新館は地下通路で繋がっている。通路の中央にレストランとミュージアムショップがある。
「葉風泰夢」は、中華料理が専門のようだ。カレーなどもあるらしいが、せっかくなので「華菜(カーツァイ)」という滋味薬膳を食べた。大豆蛋白にいろいろ混ぜて揚げたのにあんが掛かっているのだが、これをパンで挟むとあちこち逃げて食べにくいが、国立博物館でこういう食事ができるようになったのは嬉しい。昔は奈良博に来ると食事に困ったものだ。

向こうのテーブルに、『大勧進 重源展』の重源上人坐像の前で般若心経をとなえられた東大寺の老僧が食事をしていた。

ミュージアムショップには、ミュージアムグッズ以外に書籍も充実している。至文堂の『日本の美術』シリーズや青幻舎の文庫シリーズ(倒産した京都書院のシリーズだったように思うが定かではない)なども揃っている。

買った本が重ければ、宅配の手続きもしてくれる。各国立博物館は独立行政法人となったため、ミュージアムショップの品揃えやサービスが良くなった。

※参考文献
『太陽仏像仏画シリーズ 奈良』