ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2018/05/22
岡山天満屋で田上惠美子特集
コアガラス作家の田上惠美子氏から、久々に個展の案内をいただいた。
岡山の天満屋で2018年5月23日から29日までとのこと。
岡山市というのは珍しいのではないかな。岡山市立オリエント美術館の講座や講演会を聴きによく出かけた街だが、駅と美術館の往復路しか知らないので、天満屋がどこにあるのかわからない・・・
田上氏の作品を見る度に、私と変わらない年齢なのに、よくこんな細かい細工を続けられるものだと感心する。外れたボタンを縫い付ける糸を通すのにも難儀している私にとっては、それだけで尊敬に値する作業である。
一番上の帯留めに鏤められた、サクラの花弁形の箔は、これまでとはまた違ったテイストで、その小ささに驚く。それがまた曇りガラスの中にあるので、遙か彼方の天の川を蜻蛉玉に閉じ込めたような奥行き感がある。
左より
蜻蛉玉源氏物語三十四帖若菜に似ているが、幅広に甲高の形で帯留めの形だろう。
次のは春の野シリーズかな。その上のプチプチの付いたかわゆい玉、次の手鞠のような玉、そしてレースガラスを駆使した透明な玉、それぞれ素晴らしい。
それだけでなく、蜻蛉玉の取り合わせや、それを付けるものとの配置など、このはがきそれだけで一つの作品である。
などと見ていて気がついた。この葉書は縦に見るのだったのだ。
ところで、田上惠美子氏は今年、第47回日本伝統工芸近畿展に入選されたという。
実は「蜻蛉玉源氏物語」で何か受賞されるだろうとは思っていたのだが、それが日本伝統工芸展とは!でも、去年ではなく今年というのも驚きだ。
その「蜻蛉玉源氏物語」五十四帖の写真も同封していただいて、感謝!
斜めに撮った「蜻蛉玉源氏物語」の写真と、
正面から撮った写真。
二十二帖玉鬘の置き方が違っているけど、甲乙付けがたい良い写真。
それぞれの裏面
賑わいを感じる配色。それぞれのものが成長し出す5月かな。
そしてもう1枚の裏
こんな風に涼しげな玉が並んでいるのを見ていると、茹だる夏もしのげるかも。
写真計画さんの図録が段々と厚くなっていく。また送って下さいませ~(←厚かましい)
きのわさんに田上惠美子氏の蜻蛉玉展を見に←