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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2010/06/25

サッカラのピラミッド複合体2 周壁も石積み


ジェゼル王の階段ピラミッドは壁に囲まれていた。その周壁内には階段ピラミッドだけでなく、セド祭殿や葬祭殿、その他にも様々な建物があった。そのようなものをピラミッド複合体(コンプレクス)と呼ぶらしい。

ピラミッドが石で造られていたとしても、周壁は日干レンガだろう、それが崩れたまま残っているのだろう、東側からピラミッド複合体を眺めるとそう思う。 
ガイドさんの後を歩いて行くと、前方には低い壇状のものが並んでいる。マスタバだろうか。そして右側に視界を遮るものが・・・周壁が復元されていて、テラコッタのようだ。 
それは場違いなほど真新しい壁面だった。前2650年頃といわれるジェゼル王の階段ピラミッドと、周りの廃墟、そして砂という光景にまったく似合わない。
それにしても壁面には縦にまっすぐな刳りが整然と並んでいる。そして入口のある壁面が一番出ていて、その両側が凹んだ壁面、その向こうが凸の壁面、また凹の壁面・・・というように、2、3本の刳りのある面が凹凸を繰り返している。このような壁面はメソポタミアの建物に似ているのでは。
しかしガイドさんは言った、これは原初の水から陸が出現したところを表しています。 
この壁面の中央が入口らしい。早く入りたい。
しかし、ガイドさんの説明は終わらない。ジェゼル王のピラミッドと言えば地下の青いファイアンスタイルが有名ですが、この壁面にも当初は青いファイアンスタイルが貼り付けられていました。ところどころ四角い凹みがあります。
これはどこにも書いていなかった。四角くへこんだところを目で追うと、先ほどまで真新しいと思っていた壁面には崩落の際に欠けた部分などが見えてきた。新しい石材を使ったのではなく、崩壊していたのを復元したものであることがわかってきた。
確かに同じ大きさの四角形が等間隔に並んでいる。
ファイアンスタイルが貼り付いていたらこんな感じかな。
いよいよジェゼル王のピラミッド複合体の中へ。天井には丸太のようなものが並んでいるのが見えた。 

※参考文献
「世界遺産を旅する12 エジプト・アフリカ」(1999年 近畿日本ツーリスト)