数年後新薬師寺を拝観に行った後、割合近くにあるので、その後頭塔はどうなっているだろうと行ってみた。前回は福田さんに鍵を開けてもらったが、この時は仲村表具店の方が現地管理人になっていた。昔の風情を遺した狭い通りにも今時のお店が進出していた。
仲村さんに鍵を開けてもらい、狭い通路を通っていくと、見えてきたのは土留めと雑草で、その先にはやたら新しい瓦と石が整然と並んでいた。復原というのはこんな風にすることだったのか。頂上には五輪塔が据えられている。




「これから頭塔を見学する方には、潜望鏡か空飛ぶ絨毯を持って行かれることをお勧めします」と、あまりにもきれいになりすぎて切れまくった私でした。 どうどう by夫






石仏の図像は、A上方に宝相華の天蓋があり、下方に供養菩薩を配した如来三尊仏を刻むもの。B楼閣を背にして三尊仏を配し、菩薩・比丘を加えた3ないし5体の群像を表すもの。C如来坐像1体の周囲に小仏を多数配置したものなどがあります。
これらは、数少ない奈良時代後期の石仏として美術史上きわめて貴重なものといえるでしょう
という。
何に書いてあったか定かではないが、東大寺の八角燈籠の菩薩に作風が似ているらしいので、参考までに『芸術新潮 1993年4月号』より音声菩薩です。



関連項目
頭塔を見に行ったら
世界ふしぎ発見を見て熊山遺跡に行ってみた
世界ふしぎ発見を見て熊山遺跡に行ってみた(続)
※参考
「芸術新潮 秘蔵拓本が語る新・奈良古寺巡礼」(1993年4月号 新潮社)