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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2025/04/29

神戸どうぶつ王国にハシビロコウに会いに行く


ハシビロコウがいる神戸市の動物園といえば、子供ころに行ったことがある王子動物園だとずっと思っていたが、複数回ホームページを見てもハシビロコウのことは出てこなかった。それがある時ポートアイランドにできた動物王国にいることを知ったが、その内にコロナ禍に入ってしまい、やっとのことで行く機会があった。
三宮から出ているポートライナーで計算科学センター駅下車。動物王国とは全く異次元の駅名に戸惑ったが、いろんな研究機関があったり、建設中だったりした。

駅名は、理化学研究所計算科学研究センターから付けられたようだが、写真の建物は神戸医療イノベーションセンターだと後でわかった。周囲の建物のデザインも皆格好いい。



南側には農業試験場があるのかと思ったら、これが動物王国だった。なんと駅の階段を降りて10歩ほどで着いてしまった。同じ兵庫県に住んでいて、こんなに交通の便の良いところなのに、ハシビロコウを知ってからここに来るまでの時間の長かったこと。まるで絶海の孤島に辿り着くくらいの遠さだった。

北出入口のチケット売り場より
館内マップはこちら

「ハシビロコウ生態園」に入ろうと、とりあえずまっすぐ進むとアフリカの湿地にきてしまった。アカツクシガモをはじめいろんなカモ類が泳いでいて、

モモイロペリカンさんが佇んでいた。水掻きが良く見え、冠羽が逆立っている。のんびりしている様でいらついていたのかも。


左手の通路に行くと、ちょうど係員さんが餌をやっていて、それを目当てに通路には水鳥がウロウロ。
アフリカクロトキ(ペリカン目トキ科)は尾羽が怪しいので、

それを撮影しようと粘ったら、ショウジョウトキ(コウノトリ目トキ科)もとれた。
こんなに尾羽がぐしゃぐしゃなのに心地悪くないのかな。

クロエリセイタカシギ(チドリ目 セイタカシギ科)はたくさんいて、餌に気をとられているので、踏んだり蹴ったりしないように、そして鳥たちの落とし物を踏まないように気をつけて歩いていかないと。


ヨーロッパフラミンゴも
羽根はあんまり赤くないけれど

サーバルというネコ科の肉食獣
ホームページによると、分布はハラ砂漠以南のアフリカで、
鳥を捕まえるために、2-3mの高さまで跳ぶことが出来るという。そんな動物、同じエリアに同居させてええの? えっ、柵がある。

ワオキツネザルが天井付近を遊び回っていたけれど。これは植物しか食べへんからええらしい。



アフリカの湿地を巡っているうちに、お目当てのハシビロコウがいるのは別のところだと気がついたので、入口近くに戻って「ハシビロコウ生態園」へ。

水辺で佇んでいる姿を見ようと来てみたら、なんとこんな掲示板が。入口の上やね。


入ってみると向こう岸に一羽が坐っていた(表現が変だが)。

入口の上ではないからこれが♂のボンゴ、何故坐り込んでいるのだろう。水際に立っているのではないの?



動かないので掲示板を撮影。
和名は嘴の広いコウノトリという意味で「嘴広鶴」、 英名は嘴が木靴のようなので shoebill。
ペリカン目ハシビロコウ科だった。 ペリカンの一種とは思えないクチバシだけれど・・・

では Big bill とは?
掲示板によると、ハシビロコウの繁殖は大変難しく、世界でも動物園での繁殖はベルギーで1例(2羽)、アメリカで1例(1羽)の2例しか成功していません。
神戸どうぶつ王国では、ハシビロコウの繁殖を成功させるために 「ハシビロコウ生態園 Big bill(ビッグビル)」を新設しました。 ここでは、以下のような取り組みを行っています。
①パピルスやマングローブの繁茂。
②人工降雨の実施や、池の温水化で雨季を再現。
③ハシビロコウが選べるよう、複数の巣を設置。
④繁殖のための栄養強化。
⑤糞中ホルモンを検査し、繁殖に関するデータを集めている。
とのことです。
成功を願っていますよ🤗 


生息地はアフリカ大陸中央部・東部の湿地やその近くの草原地帯だそう。それに近い植生になっていて、花も咲いている。
あちこちに藁を積んだ巣が設けてある。

奥の方にハシビロコウではない鳥がいた。
ピントが合っていないので目の鋭さがなく、クチバシも短いので何かわからなかったが、後で検索するとミゾゴイ(ペリカン目サギ科)だと分かった。サギもハシビロコウと同じペリカン目とは。


池を見ながめていると、魚が寄ってきた。あるテレビ番組でじっとしていたハシビロコウが、一瞬で大きな肺魚を銜えたのを見たことがある。もちろんここには肺魚などいないが、これだけ魚がいると、給餌しなくても自分で餌を獲れるだろう。
魚をつかまえるハシビロコウも見たい。


ふと入口の上を振り返ると、♀のマリンバが藁の上に坐っていた。

冠羽が少しあって、意外なことに頭部から首の後ろ側にかけてフワフワの柔らかそうな羽毛で覆われている。他にこんなところに羽毛があるのっているのかな?



動かないので、順路を進んで、次の「アジアの森」へ入るとはマヌルネコがいた。
掲示板によると、分布はシベリア南部から中央アジアで、マヌルとはモンゴル語で「小さいヤマネコ」 という意味で、現生のネコ科の動物では最も古い種である。体毛は厚く、雪や凍った地面でも体を冷やさないように守られている。
足は速くないので狩りの際は腹ばいになって前進し獲物に近づくのだという。

思ったよりも小さいけれど、面貌は精悍。


もう一匹にはそっぽを向かれた。



レッサーパンダ 食肉目レッサーパンダ科
掲示板によると、食性は竹、タケノコ、昆虫、果実などで、分布は中国南西部からヒマラヤにかけての山地。親指の付け根に骨が発達した「種子骨」という突起があるため、物を掴むことが出来るのだそう。
ジャイアントパンダと一緒やね。何とも気持ち良さげに眠っている。

種子骨は分かりまへん



ビントロング 
掲示板によると、分類は食肉目ジャコウネコ科で、森林に生息し、単独もしくは数頭からなる群れで生活している。基本的に木の上で暮らしており、昼間は樹洞などで休んでいる事が多いのだとか。
テレビでも見たことがない動物。盛んに動き回っていた。

滝に近づくが水には入らない。巨大な上に尾がすごく長くて、毛並みも並外れている。


ロッキーバレーにはシンリンオオカミがいたが、ガラスに近いところに坐っていて、写真写りが悪かった。

その後餌を上から投げてもらって、走り回っていた。やっぱり大きいなあ。



アフリカの湿地に戻るとペリカンの食事タイム。
横から見たかったが池に辿り着いた時にはすでに満杯だった。
向こうから飛来して、

こちらで餌の魚をもらって戻っていく。

アフリカハゲコウは飛ばずにおこぼれにあずかっていた。
掲示板によると、ライオンやハイエナなど、他の動物の食べ残しを食べるアフリカの掃除屋という。
自分では狩りをせずに待つのは習性だからか。


その後熱帯の森へ

成獣のコビトカバがいた。確かに小さいが、もっと小さい子供を見たかったな。


アメリカバク 
掲示板によると分類は奇蹄目バク科、分布は南アメリカ。
悪い夢を食べると言われる「獏」とは違って夢は食べず、 木や葉などを食べる草食性である。
鼻は上唇と繋がって伸びており、ゾウ程ではないが上下左右自由に動かすことができる。この長い鼻で餌を取ったり、泳ぐ際の息継ぎに使っているという。


オーストラリアガマグチヨタカ 
掲示板によると、分類はヨタカ目ガマグチヨタカ科、分布 オーストラリア、ニューギニア東部、タスマニア。
日中は樹上で動かず、 夜になると活動する。 獲物が近くに寄ってくるのを待って狩りを行うのだとか。
樹木が植わっているので存在が分からなかったが、掲示板を見て探すとやっと鳥だと分かった。

あ、ここにも。辺りをじっくりと観察していると他にもいた。ほんまに木の皮みたい。



実はよく動くフタユビナマケモノ 
掲示板によると、分類は有毛目フタユビナマケモノ科で、週に一度程度木から降り、地上で排便、排尿する。
ゆっくりと動くイメージが強いが、実は速く動く時もあり、泳ぎも上手であるという。
通路の上に枝か固い蔓が渡っていて、それをナマケモノが伝って活発に動いていた。でもナマケモノってこんなに毛むくじゃらだったの?

もう一頭はそんなに毛が長くなく、ほとんど動かない。まあテレビで見ていた典型的なナマケモノやね。


上ばかり見上げていたら大変。アルダブラゾウガメ(カメ目リクガメ科)や、

マーラ(齧歯目 テンジクネズミ科 大きい)が霊長類ヒト科の通り道に出てくるのでぶつかりそうになります。


                 →神戸どうぶつ王国のハシビロコウが飛んだ

参考にしたもの
館内の掲示板
神戸どうぶつ王国のホームページ