ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2010/04/06
世界のタイル博物館3 クレイペグでモザイク
色のついたクレイペグで文様を作るのは、斜めの方が容易だったのかも知れない。
INAXライヴミュージアムでは古いものを再現したところの後に収蔵品の展示があった。
粘土釘 メソポタミア出土 前4-3千年紀 INAXライヴミュージアム蔵
風化による変色なのか、元々多色に作ったのかわからないが、クレイペグにはいろんな色がある。
その中に頭部だけ色のついたもの(下段中央寄り)があった。これはクレイペグによるモザイクの壁のレプリカ展示の端にあったものと同じだ。 写真を取り損ねたので、ここからは「ゆらぎ モザイク考」の図版から、クレイペグを作ってモザイク壁を積み上げるまでの過程をたどります。
①粘土で円錐形に成形する ②大きさをそろえてたくさん作り、乾燥させる ③クレイペグに色をつける ④窯で焼成する
③は色をつけたというよりも釉薬にクレイペグの頭部をつけていたのでした ⑤クレイペグをデザイン通り積んでいく
鉛筆か何かで文様の下絵をつけている。
メソポタミアでもこのように下絵を描いていたのだろうか。きっと楔形文字を書く葦の筆で土壁に彫り込んだのだろう。 それとも見本帳のようなものがあって、このように見ながら色の違うクレイペグを積み上げていったのだろうか。
※参考文献
「ゆらぎ モザイク考-粒子の日本美」(2009年 INAX出版)