ホシガラスが埋めて食べ忘れた種のように、バラバラに芽を出した記事が、枝分かれして他の記事と関連づけられることが多くなった。 これから先も枝葉を出して、それを別の種から出た茎と交叉させ、複雑な唐草に育てて行きたい。
2010/10/12
やっぱり田上惠美子氏の蜻蛉玉展は「すきとおるいのち」だった
久しぶりに田上惠美子氏から個展の案内が届いた。切手の代わりに田上氏の作品の写真があって驚いたが、思い出してみると、前にもらった葉書も同じだったような気もする。
せっかくきれいな作品の写真を送ってもらったのに、消印が付いて残念。田上氏のホームページにはもっときれいな写真が載っているのでそちらをどうぞ。
田上氏は以前から透明なトンボ玉を作っていたが、ただ透明なだけでなく、曇りガラス風のものも作っていたように思う。手前の青い作品はぼんやりとしたガラスに截金がくっきりと映えている。
しかし、奥の緑の作品は、ぼんやりとしたガラスにぼんやりとした截金文様があって、じっと見ていると消えてしまいそうな気配がある。この作品はオートフォーカスで写真に撮ろうとするとピントを合わせるのが難しいのでは。
段々とガラスではなく涼しげなお菓子に見えてきた。
そう言えば、京都の松屋常盤のきんとんもぼんやりとしているので、ほとんどがピンボケになってしまう。4月の深山桜、5月の岩根のつつじ、11月の梢の錦、12月のしばのゆき、どれもジャストフォーカスにはならなかったなあ。
また松屋常盤のきんとんが食べくなってきた。
和菓子ではなく田上氏のトンボ玉の話だった。どちらにも截金で菱十字文とでも呼べそうな大きな文様が4つ巡っている。勿論「菱十字文」は勝手に付けたもので正式な文様の名称ではない。田上氏の創作文様だろう。
田上氏のホームページの「カテゴリ-作品写真」には源氏物語五四帖の各帖を表すという試みが紹介されていて、現在は16個のトンボ玉を見ることができる。その中の「松風」に似ているが全く同じでもない。この松風の写真はしっかりとピントが合っているので、ハガキの作品も実物を見ると存在感のあるものに違いない。
10月16日~27日という期間は奈良国立博物館の「第62回正倉院展」(10月23日~11月11日)と少し重なるだけだが、橿原考古学研究所附属博物館の「奈良時代の匠たち-大寺建立の考古学-」とはしっかり重なっている。
近鉄の急行は京都の地下鉄烏丸線に乗り入れているので、西大寺駅で乗り換えると丸太町駅まで50分弱で行ける。橿原から学園前へ、そして京都へと回りたいなあ。
奈良国立博物館の第62回正倉院展についてはこちら
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館の奈良時代の匠たち-大寺建立の考古学-についてはこちら