2011/09/16

ついに見つけたアカンサスの花

昔、トルコや中東方面に行った時、コリント式柱頭に表されたアカンサスを実際に見てみたいと探したが、見ることができなかった。知らずに撮った写真の向こうの方にアカンサスが茂っていたことを、後に知ったのだった。それについてはこちら
ところが、期待していなかった晩秋のイタリアで、青々と茂っていた。草も枯れ、木々の葉も落ちていく中で、こんなにつやつや青々としている植物を見たら、その生命力にちなみたいと柱頭の装飾に採り入れられたのではないか、そう思わせるほどの力強さだった。

ローマでは、パラティーノの丘の正面入口から入って東南方面を歩いていると朝の光を浴びて緑に輝く斜面があった。ただの雑草だろうと見過ごしてしまうところだったが、草の勢いに目を向けると、それがアカンサスだった。
秋だというのに、こんなに力がみなぎっていた。
ポンペイの遺跡にもあった。入場口から入って、劇場広場に行くまでの通路の木の根元にあった。木々が色づく季節にこんなに青い葉を繁らせているアカンサス。
そして初夏、イスタンブール考古学博物館の中庭に、やっぱり木の根元にアカンサスが一株だけ植わっていた。
イタリアのアカンサスよりも葉が細い。
蕾は初めて見た。下の方は少し色づいている。
実際に蔓が出てくりくりと伸びていくことはないのだが、この花の柄がどんどん伸びて、下から咲いていくのを見ると、アカンサス唐草のように渦を巻き、上へ左右へ広がっていきそうな勢いが感じられる。


おまけ

アカンサスの花の後は、6月のアテネで見ました。